戦友ギター Stafford SSC400。

ギター紹介

えー、ロンドンでバスキングの時使ってたギターが、この黒澤楽器製「Stafford SSC400」です。
Stafford SSC400
数々の激戦を共に戦い続けてきたんで、まさに「戦友」です。バスキング以外でも、1stアルバム「From The Underground」では、「Crane Girl」を除く全曲(ちなみにCrane Girlだけ Ramirez 4cwe を使用)、2ndアルバム「Live in Tube」の全曲、「Live in Tube2」も全曲このギターで録音されてます。

Live in Tube2
Live in Tube2

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お気づきのようにナイロン弦が張られてまして、巷では「エレガット」とか呼ばれてます。まあ、エレクトリック・クラシックギターと言ったらわかりやすいでしょうか。何故ナイロン弦なのかと言うと、特にナイロン弦の音が好きだったわけでもないんですが、スティール(鉄)弦だと、汗で錆びるし、長く使っていると切れるし、長時間弾いてると指が痛くなるので、必然的に柔らかくて切れにくいナイロン弦のモデルになったのです。バスキングでは、弦が切れて交換する時間がもったいないですし、6時間も弾く時があるので、なるべく指に負担が掛からない用にテンションの低いナイロン弦のギターの方が重宝すると思ったのもあります。

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土門 秀明
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それと、英国では贅沢品に分類されるギターの弦は結構高いんです。ブランドによっては日本で買う値段の3倍近い弦もあります。とりあえず「切れない」は必須条件です。ナイロン弦は、音質、弾き心地を気にしなければ半年はもちます。僕の場合は、古い弦の方がしっくりいくので、多少、というか、かなりボロい弦でもなんら問題ありません。逆に調子良いくらいです。かのエドワードヴァンヘイレンも、わざと古い弦を使うそうです。

裏面はこうなっております。
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ぺたぺた張ってあるのは、バスキング時に駅の事務所でもらう「入駅証」みたいなものです。英国らしいというか各駅によってデザインが微妙に違います。外部から来て駅で仕事をする人は、これを必ず胸とか足に張っておかなければなりません。終わったら剥がして捨ててもいいのですが、なんかもったいないので記念に張っておいたのです。これはギターのサイドにも張ってあって、一時は表(トップ板)にも張ってましたが、さすがにそれはどうかと思い、表は奇麗?にしてあります。

ヘッド部です。
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リストバンドみたいのは、東日本大震災後に、サウスケンジントン駅でバスキングしている時、ある日本人の女性がくれたものです。
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ピックアップに関しては、付いてたものが壊れたので、現在は、恵比寿のドルフィンギターさんの手によって「Fishman Matrix Infinity」が取り付けられてます。元は6連のサドルだったので、ブリッジ部も新しく製作されました。
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とはいえ、ボディにも圧電式PUが付けられてます。
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これは、バスキング中やライブ中に、もしPUから音が出なくなった時(電池切れとか)、最低限続行出来るようにパッシブタイプ(電源のいらない)のPUを付けてます。音はしょぼいですが、出ないよりはマシです。外国では気軽に修理や交換が出来ないので、こういう事にも気を配って演奏してました。

さて、肝心な音ですが、これを買ったのは大久保の黒沢楽器でした。当時ちょうど発売開始の黒沢楽器オリジナルモデルだったので、在庫が豊富にあり、10本位の同じ機種を試奏して決めたのですが、あきらかにこの1本だけ音に深みがありました。あとの9本はエレガットにありがちな薄っぺらな音のように感じました。

ちなみに、このギターを生音で撮った動画があります。


ショッキングは動画だったかもしれませんが、これは僕が子供の頃からお世話になってたおばさんが、老衰で意識不明状態になってしまった時に、病室で数曲だけ弾かせてもらった時のものです。不思議な事に6ヶ月まったく身動きしなかったのですが、ギターを弾いた時、顔と右手が反応しました(詳細はYouTubeの説明欄に載せてます)。

PU出力の音色に関しては、YouTubeに多数アップしてます。鳴ってる感は薄いのですが、意外に甘く味のある音がします。


このように、13年間、このギターと共にいろんな経験をしてきました。このギターはこれからも一緒に歩んで行くだろうし、最後は棺桶に入れてほしいと思ってたのですが、心中?させるのは可哀想なので、その時は誰かが引き継いで、また世界中を旅して、いろんな人を癒したり、楽しませてあげられたらいいなあと思っています。

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