年末にて。

えー、最近、保育園の先生の給料がどうたらというニュースが多いので、現在保育園の臨時職員をやらせてもらっている私の見解を述べてみようかと思います。

From The Underground
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まあ、給料がどうたらこうたらと言うのは、どうでもいい。

嫌だったらやめればいいし、世間では、保育士不足と言っているようだが、現場では、そうも感じない。

確かに保育園の仕事は、かなりハードではある。

私の場合は、保育補助的な仕事なので、保育士さんのトイレ休憩中時の子供の監視とかもあるが、掃除、洗濯、雑務がメイン。しかし雑務中であろうとも目は子供に向けていなければならないので一切気は抜けない。夕方は、園庭で遊ぶ子供の監視などをしているのだが、あちこちで転んだり、喧嘩して泣いたりしているので、1秒たりとも目が離せない。毎日いろいろと反省点はあるが、その日一日、子供に怪我が無く終われれば、私の任務としては良しと考える事にしている。

ある意味、私は、現場を底辺から見ているので、貴重な体験をさせてもらってると思う。先生と園児との素の格闘を日々垣間見れるのだ。

子供が喧嘩した時は、双方の言い分を十分聴いて、お互いが納得いくまで解決に導く。泣いている時も同様、何故泣いてるのか、何が悲しいのか、真剣に聞いて受け止め、理路整然とした意見を伝え、泣き止ませる。他の園児に手を挙げたり、いじめを行う子供には、泣こうが喚こうが容赦無く、善悪をしっかり教え、叱る。

私などは、嫌われたくない一心で、なだめすかしたり、おちゃらけたりするしかないのだが、結局、効果はなく、先生達のマネをしてみても、なかなか上手くはいかない。

先生達は、終始、耳、目、鼻と全神経を研ぎすまし、子供達を観察している。教室の隅っこにいる園児同士のヒソヒソ悪巧み話や、身体にできた一筋のかすり傷も見逃さない。誰がうんちしたかもすぐ判別する。それと私が子供にポロっと言ったしょーもない一言も聞き逃さない(笑)。先生達は自然にやってる事とは思うが、精神と身体は、かなり疲労していることであろう。

ふと、私と先生達の違いは、何かと気がついた。

先生達は、「嫌われる覚悟」があるんだと思う。

子供達の将来の為に、自分が嫌われても子供達の将来を優先しているのだ。おそらく、ただ恐い先生という認識になってしまう子供もいるかもしれない。先生達の指導のありがたさを理解するのは、おそらく、ある程度大人なってからになるだろう。

しかしその頃には、もう保育園の先生の事など、ほとんど記憶に残っていない。

まったくもって損な役割である。

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私は、普段年長さん担当なのだが、昨日たまたま1歳の男の子を数十分間担当した。

やっと歩けるようになったばかりで、転びそうになりながらも、ひたすら走り回る。危なっかしくてまったく目が離せない。数十分でも疲労困憊である。

しかしながら、隣の先生は、わんぱく2歳児を5人同時に見ている。

激務の割には、終始笑顔で余裕さえ感じられる。

普段、「感謝」なんて言葉は、人前で使わない事にしているのだが、私が子供の時に面倒みてくれた人達(親も含む)に、「感謝」という言葉しかみつからない…。

どもん先生

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