「空白を満たしなさい」 平野 啓一郎 著

書籍関係

えー、二日間掛かって読み終わりました。

最近はこういう本でも図書館で借りられるんですね。そういう発想が無かったもんで、いつも amazon.co.jp とかで中古本買って読んでました。しかしこの本、大人気だったので、84人くらい予約待ちしてまして、やっと借りられましたよ。世田谷区の梅が丘図書館で借りたんですが、ネットで予約出来るし、用意が出来たらメールで知らせてくれるし、素晴らしいシステムですね。これからも活用しようと思います。

空白を満たしなさい」 平野 啓一郎 著です。
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基本的に長編小説なんですけど、自己啓発の匂いも残しーの、スピリチャルな一面もある実験的な本です。平野 啓一郎氏、だてに芥川賞作家じゃないですね。

「分人」という聞き慣れない表現や、小難しい箇所も多々有りますが、最後まで読み込ませる筆力はさすがです。生死に関して奇麗ごとばかりじゃないのも、最近の自己啓発本と違ってインパクトありますね。「裏自己啓発本」、「黒い自己啓発本」って感じでしょうか。

自殺した主人公は36歳で、彼の父親も36歳で亡くなってるんですけど、実際、著者の父親も36歳で亡くなってて、実は私の父親も36歳で亡くなってるんですよね。そこらへんも気になって読んでみたくなったんですけど、きっかけは、本の内容紹介でピンと来たからなんです。

内容紹介を載っけておくんで、ピンと来た方は是非読んでみてください。

世界各地で、死んだ人間がよみがえる「復生者」のニュースが報じられていた。生き返った彼らを、家族は、職場は、受け入れるのか。土屋徹生は36歳。3年前に自殺したサラリーマン、復生者の一人だ。自分は、なぜ死んだのか? 自らの死の理由を追い求める中で、彼は人が生きる意味、死んでいく意味を知る。私たちは、ひとりでは決してない。新たな死生観を描いて感動を呼ぶ傑作長編小説。

コメント

  1. すえ より:

    まさか自分がするわけがない!
    という人まで、自殺する可能性がある。
    そう、自殺は誰にでも起こりうる、ある意味身近な「事故」なんだな。
    と言う事を気づかされました。

    難しいテーマを扱ってますが、読みやすい本でした。

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